2015年10月20日火曜日

<h1>少年ジャンプの実写映画化、"悪夢"の歴史を振り返る!

現在公開中の『バクマン。』に、来年新作が公開される『デスノート』。どちらもヒットが予想される、少年ジャンプ発の話題作だ。
『るろうに剣心』の大ヒットも記憶に新しい少年ジャンプの実写映画たち、今でこそマンガの実写化が市民権を得た感もあるが、90年代はどうだったのだろうか?

「北斗の拳 FIST OF THE NORTH STAR」(95年公開)


主人公のケンシロウは薄汚れたシルベスター・スタローン風の役者が熱演するも、頭上には常に「死兆星」が輝いているかのような覇気の無さ。北斗神拳のアクションも頼りなく、特撮やCGで必死にカバーしても、まったく痛そうに見えないのが悲劇である。
ユリアはなぜか鷲尾いさこがカタコトな感じで気だるく演じ、ライバルのシンは、誰をモチーフにしたのかわからない程の別人ぶり。しかも、南斗聖拳はほとんど使わず、好んで銃に頼る傾向はジャギもミックスされてしまっている模様。
CGでのスプラッタシーンは「あべしっ!」って感じが表現できているものの、とても「愛を取り戻せ」そうもない、あまりに「YOUはSHOCK」な出来栄えだ。

「シティーハンター」(93年公開)


原作のイメージをブチ壊してしまった、ゆるいスラップスティックコメディ映画。
ジャッキー・チェンが主人公の冴羽リョウを演じている時点で、すでに物語は別物。クールでハードボイルドなイメージを兼ね備えたスイーパー(悪党掃除人)のはずが、いきなり冒頭で私立探偵という肩書きで自己紹介する有様。もはや『加とちゃんケンちゃんごきげんテレビ』と同レベルだ。
槇村はコメディ仕立てでサクッと死亡し、続いて登場する香役はなぜかジョイ・ウォン。
無駄に豪華なキャスティングながら、原作のイメージは完全無視。でもなぜか、香が巨大ハンマーを振り上げるシーンは原作に忠実だったりする。

メインストーリーは、後藤久美子演じる香港で失踪した日本の新聞王の一人娘を救出すること。国際テロリスト相手に冴え渡るリョウのカンフーアクション!……って、銃使えよ!
バトル中、唐突に人気格闘ゲーム『ストII』を模した対戦シーンになるのも意味不明。エドモンド本田や春麗にまでなってしまうジャッキーはあまりに心が広すぎだ。

「キャッツ・アイ」(97年公開)


主役の来生三姉妹は、上から藤原紀香、稲森いずみ、内田有紀で、当時の美女を取り揃えた印象。
原作の主役は次女の瞳だが、映画では三女の愛に変更していることに、「大人の事情」を感じられずにはいられない。

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