2017年11月16日木曜日

ここがヘンだよ!「iPhone X」

 ついに発売されたiPhoneの10周年記念モデル、iPhone X(テン)。iPhoneのトレードマークだったホームボタンがなくなり、前面ほぼまるごとスクリーンというスタイリッシュなデザイン、そして高性能なハードウェアと、従来のiPhoneとは一線を画す出来です。いちど使ってしまうと、これまでのiPhoneには戻れないと評判なのも分かります。


 もっともこのiPhone X、今はまだ品薄で、ほとんどの店舗は予約待ち。またこれまでのiPhoneに比べて高額で、容量が少ない64GBモデルでも112,800円(税別)もします(※Apple Storeで購入した場合)。事実上必須であるApple Care+による保証をつけると、なんと税込で15万円(146,448円)と、さすがに躊躇してしまうお値段です。


 今回は、それでもiPhone Xを欲しくてたまらない人のために「いやいや、もう少し我慢したほうがいいかも?」と自分を無理矢理ナットクさせるための、iPhone Xの「ムムム……」なところを探してみました。これを読めば、物欲が少しは収まるかも?



■その1:顔認証はマスクの増える冬場に弱い?

 従来の指紋認証(Touch ID)に代わって搭載された顔認証(Face ID)は、画面を見つめるだけでロックが解除できるのがウリですが、マスクをかけていると解除できません。手袋をしたままでは解除できない指紋認証も不便ですが、タッチ操作のためにはどのみち手袋は外さなくてはならず、どちらかというとマスクを外さなくてはいけないことのほうが煩わしそう。インフルエンザの流行でマスク必携の時期がこれから訪れるだけに、しばらく「待ち」が正解?


■その2:本体が横向きだとロックを解除できない

 Face IDではもうひとつ、本体が横向きだとロックが解除できない問題があります。写真を撮ろうとした時、本体を横向きにしたままiPhone Xを持ち上げるとロックが解除されないので、いったん縦向きに持ち替えてロックを解除し、その後横向きにする、という2ステップが必要になるのです。従来のTouch ID(指紋認証)ではなかった問題ですが、いずれ改善される可能性もあり、もう少し様子見するのがいいかも?


■その3:まだ全画面表示に対応しないアプリ

 従来よりも画面が縦に長く、ウェブなど縦スクロールには便利なiPhone Xですが、それが活かせるのはアプリiPhone X対応版にアップデートされていることが必須条件。発売間もない現在は、まだアップデートされていないアプリも多く、画面の上下が黒帯で塗りつぶされて表示されることもしばしば。対応アプリがもう少し出揃ってからのほうが、感動はより大きそうです。



■その4:ほかのiPhoneやiPadとの併用は混乱のもと?

 従来のホームボタンが廃止されたiPhone Xでは、ホーム画面に戻るためには画面を下から上にスワイプするなど、操作方法は従来とがらりと変わっています。iPadなどほかのiOSデバイスを併用していると、混乱するのは必至なだけに、あまり急いで乗り換えないほうが、スムーズに使えてよいかもしれません。ちなみに次期iPadは、Face IDの搭載によりこのiPhone Xと操作体系が同じになるかも、と噂されています(あくまでも噂で、公式な発表ではありません)。



■その5:画面が美しすぎて元には戻れない!

 もっとも、iPhone Xがもっともキケンなのは、iPhone Xの画面が美しすぎることかもしれません。有機ELディスプレイを採用したiPhone Xは、これまでの液晶に比べてブラックが引き締まって表示されるほか、解像度はこれまでのどのiPhoneよりも高いため、いちど使うとほかのスマホやタブレットが安っぽく見えることもしばしば。うっかり高級食材を食べてしまったためにいつもの食事がおいしく感じられなくなった、それとそっくりの症状が起こるのがiPhone Xのキケンなところ。くれぐれもご注意を!


(山口 真弘)


0 comments:

コメントを投稿