2017年11月17日金曜日

<ネタバレサイト>摘発影響? 閉鎖相次ぐ

 人気漫画雑誌の販売前に掲載作品の複写画像をインターネット上に掲載する「ネタバレサイト」の閉鎖が相次いでいる。熊本県警などが9月に"2大ネタバレサイト"の運営者らを著作権法違反容疑で摘発した影響とみられるが、いち早く作品を読みたい読者心理につけ込んで運営を続ける同種サイトの人気は根強い。専門家は「著作権者がネタバレサイトの運営者に高額の損害賠償請求訴訟を起こすなど、従来以上に厳正に対処する必要がある」と指摘する。

 県警などによると、摘発されたサイトでは運営者から月給十数万円で雇われた「書籍バイヤー」が、通常より早く雑誌が並ぶ東京都内の「早売り店」で「週刊少年ジャンプ」や「週刊ヤングジャンプ」などを購入。人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」や「東京喰種(トーキョーグール):re」などの画像をスキャナーで複写し、画像をサイトに掲載していた。

 作品全体は掲載せず、イラストの一部だけを使って残りは文字で表現するなど著作権者や捜査当局を刺激しないための"摘発逃れ"とも受け取れる加工をしていた。それでも多くの閲覧者が殺到。サイト内の広告表示回数は多い月で2億4553万回、このうち141万回がクリックされており、ともに出版元の集英社より多かった時期もあったという。

 同種サイトは約10年前から増え始めたが、著作権者である作者や出版社が告訴しなかったため長年摘発を逃れてきた。サイトが多くて告訴してもきりがない側面があったとみられるが、県警などは広告収入として少なくとも3億7900万円の広告収入を荒稼ぎするなど悪質さが目立つ"2大ネタバレサイト"に注目。

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