2017年7月30日日曜日

注目が高まるマイルドハイブリッド。日本の技術で普及に加速がかかりそう

 近年、世界の自動車市場では、HV(ハイブリッド)やPHV(プラグインハイブリッド)に次ぐ技術として、マイルドハイブリッドへの注目が急速に高まっている。


 トヨタのプリウスなどですっかりお馴染みのHVはご存知の通り、エンジンと電気モータを併用することで燃費の向上と二酸化炭素の排出を抑える画期的なシステムである。日本でこれまで主流となってきたのは、100V以上の高電圧電池とモータを搭載して、エンジンが停止した状態でも蓄積した電気で走行できるストロングハイブリッドと称されるものだ。これに対し、マイルドハイブリッドは、あくまでエンジンを主要動力源として使用しつつ、停止時や発進時などエンジン駆動時には比較的小型の電池とモータでアシストするもので、ディーゼルに代わるものという表現をされることもある。


 ストロングハイブリッドはエンジンと電動モータを走行条件によって使い分けることで、高効率な出力配分で走行することを可能にした優秀なシステムで、大幅な燃費向上が期待できるが、開発費がかかり、車両価格が高額になってしまうという難点もある。新興国ではこれがネックになって、販売台数が伸び悩んでいる傾向がみられるようだ。それに比べてマイルドハイブリッドは、電池の使用目的はエンジン駆動時のサポートであるが故に電気自動車モードで走行することはできないものの、1つの小型モータと蓄電池を用いたシンプルな仕組みのため、自動車メーカーとしても開発が容易で、比較的安価に燃費改善も期待することができるという大きな利点がある。

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