2017年5月15日月曜日

WWDC17は分水嶺。Apple「次の10年」に向けた変革と再編はじまる(神尾寿)

WWDC(Apple World Wide Developers Conference)の招待状がメディア関係者の元にひらりと舞い込んできた。周知の通り例年6月に開催されるWWDCは、AppleのOSや製品向けにアプリやサービスをつくる開発者や技術者向けの一大イベントである。そこではAppleの最新テクノロジーがお披露目されるほか、Appleの哲学がティム・クックCEOをはじめ、同社経営幹部から事あるごとに語られる。

▲WWDC17の招待状。会期を通じ"Appleマインド"を体感し共感することによって、開発者たちはAppleのOS群にふさわしい設計思想を会得していく。​​​​​WWDCの主役は「OS」とコンテンツやサービスの「プラットフォーム」や「開発環境」となる。かつてはWWDCで新製品が発表され即発売といったこともあったが、近年はこのタイミングでハードウェアの新製品が発表・発売されることはほとんどない。あくまでWWDCはアプリやサービスをつくる開発者のためのイベントだ。

▲昨年のWWDC16の会場。毎年、世界中から多くの開発者が集まる。新世代iPhoneの姿が、iOSの進化から垣間見える画期的な製品(ハードウェア)の発表は望み薄だが、WWDCは「今後のApple製品の道筋」を見るうえで、ユーザーやメディア関係者にとっても最注目イベントである。とりわけ今年はAppleを取りまく周辺環境に大きな動きもあり、例年にも増してWWDCでの発表が重要性を増している。

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