2017年4月30日日曜日

脳にチップを埋め込む時代はもうすぐ? イーロン・マスクが目指すこと

 Teslaで電気自動車を、SpaceXで宇宙ロケットを開発しているイーロン・マスク氏が、今度は脳に埋め込む無線チップ開発会社のNeuralinkを立ち上げました(彼は最近、トンネル掘削マシン企業のBoringも立ち上げています)。

 このチップの目的は、脳で考えたことを人間同士、あるいはコンピュータ(AIシステム)とダイレクトにやりとりすることです。そう、Facebookが開発している「脳から考えをダイレクトに出力するシステム」と同じ目的です。Facebookのレジーナ・デューガン氏は「効率が悪い」とした外科手術によるチップ埋め込み方式なところが大きな違いとなります。

 マスク氏の取り組みを紹介したWait but Whyの記事(3万8000ワードあるけどすごく面白いので、ゴールデンウイークにおすすめ)を読んで、確かに効率は悪そうだけど、実現不可能じゃなさそうだと思いました。

 技術的、法律的、人の気持ち的にも……障壁がたくさんあるので実現が何年先になるか分かりませんが、マスク氏は10年先には一般ユーザー向けに実用化したいそうです。Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは「同社のシステムは25年後には使えていないと残念だよね」と言っており、AIの権威であるラメズ・ナム氏は50年後と予測しています。

 脳に何かを埋め込んで人間をサポートする技術「BMI(Brain Machine Interface)」の研究開発は既にかなり進んでいて、日本語だと産業技術総合研究所の長谷川良平博士の論文などが参考になります。

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