2017年3月23日木曜日

音波を使ってデバイスをハッキングする方法が発見される

image: Univ. of Michigan


もう、電子機器は何も持ちたくないかも…。

サイバーセキュリティの世界では、昔から「全ての物はハッキング可能だ」という共通の観念があります。私たちのデバイスが複雑になればなるほど、ハッカーの侵入する方法はより増えてしまうのです。とある研究者たちが、音波を使ってスマートフォンや(理論的には)車までハッキングする方法を開発してしまいました。

このハッキングのキーとなるのはスマートフォンやFitBitなどが物理的に動いているか、そしてどの方角にどれくらいの速度で移動しているかを検知するチップ、MEMS加速度計をだますことにあります。ミシガン大学とサウス・カロライナ大学の研究者たちは悪質な音楽ファイルを5ドルの小さなスピーカーで再生した音波を、メーカー5社による20種類の加速度計にあてました。その結果、共振周波数が半分以上の加速度計のセンサーをだまし、研究者たちは様々なことを行えるようになったのです。

「オペラ歌手がワイングラスを声で割るようなもので、私たちの場合は同じ原理で(スマートフォンが実行できる)コマンドを入力できるのです。音楽ウィルスとでも呼びましょうか」と、ミシガン大学で電子工学とコンピュータ科学の助教授を務めるKevin Fu氏はNew York Timesに答えました。



image: Joseph Xu / Michigan Engineering


この音波サイバー攻撃は、恐らく皆さんの想像どおりの仕組みです。チップの内部にはバネに支えられた重りがあるのですが、これに特定の音波を
あて、動いていると誤認識させるのです。

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