2016年12月29日木曜日

<LINE>乗っ取り急増 相談前年比3倍に 詐欺に悪用も

 無料通信アプリ「LINE(ライン)」のアカウント(個人識別名)を乗っ取られ、詐欺に悪用されるケースが9月以降、北海道内で急増している。道警への相談件数は16日現在、前年比3倍増の92件に上り、このうち85件が9月以降に集中。乗っ取ったLINEを使った詐欺も発生しており、道警は「(アカウントの一部である)認証番号は絶対に他人に漏らしてはいけない」と呼び掛けている。

 道警サイバーセキュリティ対策本部によると、友人や家族になりすました人物から「認証番号や電話番号を教えてほしい」とLINEのメッセージがあり、認証番号などを返信してしまうと、アカウントを乗っ取られてしまう。

 さらに乗っ取った人物は被害者になりすまし、被害者の友人らに「お金が急に必要になった。電子マネーのプリペイドカードをコンビニエンスストアで買ってきてほしい」などとメッセージを送信。その後、プリペイドカード裏面の暗証番号を聞き出して電子マネーを現金化するという。

 こうした手口の詐欺事件は今年、道内で18件あり、被害総額は計91万6000円だった。被害者の中には知人からの連絡と勘違いし、「やり取りを不審に思わなかった」として、何度も電子マネーを購入させられたケースもあった。

 同本部の高橋勇吉指導官は「LINEの通信相手は知り合いというのが前提なので、なりすました人物を信じやすい。怪しいメッセージが送られてきたらまず疑い、送り主に直接電話で確認するなどしてほしい」と話している。

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