2016年7月20日水曜日

<h1 itemprop="headline">ソフトバンクのARM買収は正しい選択か?

 日本では3連休最終日だった7月18日の月曜日、ソフトバンクグループが英ARMを買収するというニュースが駆け巡った。買収額は約240億ポンド、日本円で約3.3兆円という日本企業による企業買収では過去最大の規模になる。

 ソフトバンクグループは、日本のガンホー・オンライン・エンターテイメント、フィンランドのSupercellといったモバイルゲーム企業や、中国の電子商取引会社アリババ・グループの株売却などで2兆円近い資金を調達しており、その行き先がどこになるのかと話題になっていた。もともと手元資金として2兆円を超える現金を保有していたうえ、株式売却による現金も近く振り込まれる。

 追加1兆円の資金をみずほ銀行から調達するが、これも売却株式の代金が振り込まれるまでのつなぎ融資との説明だ。3.3兆円という巨額の買収資金は完全に自腹。ARMは(買収金額ほどの)大きな売り上げや利益を出しているわけではないが、近年は継続して黒字を続けている。今後もARMの売り上げは継続的に伸びていくだろう。巨額融資ではあるものの、のれん代の大幅減損に追い込まれる、といった事態は起きないと予想される。

 ソフトバンクグループの孫正義社長は「投資の目的はIoTがもたらす非常に重要なチャンスをつかむことにある」と明言している。IoTとはご存じの通り、Internet of Thingsの略で「モノのインターネット」と呼ばれるジャンルだが、テクノロジー分野に詳しい人たちの間でも「3兆円を超える資金のARM投入が、本当に正しいことなのか」と疑問の声が出ている。

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