2016年5月27日金曜日

<h1 itemprop="headline">視覚障がい者に読書の楽しみを 大日本印刷電子図書館システムを開発

大日本印刷<7912>と日本ユニシスなどは共同で、視覚障がい者が電子図書館を利用する際に、音声読み上げとキーボード操作で読みたい本を探し、借り、読む(聞く)ことを独力でできる閲覧用ウェブブラウザを搭載した電子図書館システムを開発した。


2016年4月に「障害者差別解消法」が施行され、全国の公共・大学図書館で情報へのアクセスのしやすさを確保することが求められており、このシステムによって、視覚障がい者が読書を自立的に楽しむことができる環境を提供するとしている。


日本国内の視覚障がい者は、弱視も含めて約31万人(国民の約0.2%)で、高齢によって視力の低下を感じている人を合わせると、その総数は約164万人(同約1.3%)になる。視覚障がい者が出版物を読む(聞く)ときに多く利用する図書館ボランティア等による朗読サービスは、挿絵のイメージ紹介など文字以外の情報も伝えており、視覚障がい者にとって不可欠なものだ。


電子書籍には、文字サイズの変更や音声による自動読み上げなどの機能が充実してきており、視覚障がい者が自立的に出版物を読む(聞く)ことができる電子図書館システムの環境整備に期待が寄せられている。人の手による録音図書や点字図書の作成には時間がかかるが、パソコンやスマートフォン経由で電子図書館システムを活用すれば、視覚障がい者も他の利用者と同じタイミングで、自力で本を選んで読むことができる。


現在、大日本印刷、日本ユニシスなどがボイジャーの協力のもと提供している「電子図書館サービス TRC-DL」の電子図書館システムは、ウェブアクセシビリティ規格のJIS-X8341ガイドラインに配慮し、健常者には分かりやすい画面構成となっているが、視覚障がい者の多くが利用するパソコンやスマートフォンの画面読み上げソフトに適合していないことが課題となっていた。

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