2016年5月17日火曜日

<h1 itemprop="headline">iPhone SEが象徴するAppleの弱体化の兆し

iPhone SEが象徴するAppleの弱体化の兆し

iPhone SEと5sの比較

2016年5月17日
TEXT:小川 浩(シリアルアントレプレナー)

iPhone SEは予想通り、それなりに売れているらしい。ただしApple側としては、少なくとも日本国内ではそれほど売ろうとは思っていないらしく、TV CMも6s/6s plusに絞っているし、供給数自体も品薄感が強いようだ。その結果、中古市場における5sの価格も上昇傾向となっており、4インチモデルに対する若年層や女性ユーザーからの需要はあった、ということだろう。

しかし、現実を見ればAppleのスマートフォン事業には陰りが見えている。

2015年度通期の携帯電話端末の総出荷台数は、前年比5.6%減(4年連続の減少)の約3,659万台。そのうち、スマートフォン出荷台数は、約2,917万台で、総出荷台数の79.7%となる。

Appleは、2012年以降4年連続で国内の携帯電話端末メーカーナンバーワンのシェアを誇ってきたが、2015年は初のマイナス成長となっているのだ。

携帯電話端末市場、そしてスマートフォン市場が飽和状態になっており、機能や性能の向上速度が落ちているので、ユーザーが買い替えるタイミング(周期)が徐々に長くなっている。2年に一度買い換えていたユーザーが、3年に一度に買い替えを行ったとしたら、当然Appleの売り上げは落ちる。他社製品に乗り換えるのではなく、Appleブランドへの忠誠心は変わらなくても、買い替え周期が少しずつ長くなることが、大きな問題になっているのである。

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