2016年2月23日火曜日

2017年、ボルボの車からキーがなくなる

解錠もエンジンスタートも、スマートフォンがあれば可能に。

初めて車のキーフォブを使ってリモートで車をロックしたときは、何か大人になった気がしたものですが、最近の車はすごいです。キーレスエントリーやらキーレススタートやらで、車に乗るときの一連の動作が変わってしまいました。でもボルボはその流れをもう一歩進めて、もはやキーもキーフォブも不要にしようとしています。



2017年、ボルボはスマートフォンアプリを車のキーとキーフォブの代わりにしようとしています。ボルボの車には、希望しない限り物理的なキーが付いてこなくなるんです。だってスマートフォンアプリさえあれば、車のドアやトランクの解錠・施錠からセキュリティシステムのオンオフ、エンジンの始動まで全部できるんです。


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物理的なキーじゃなくアプリを使うメリットは、単に持ち物が減るっていうだけじゃありません。ひとつのアプリで複数の車を管理できたり(って、ボルボを複数台持ってればの話ですが)、ひとつの車を複数のアプリでシェアできたりできるんです。後者はつまり、他の人に簡単にバーチャルキーを貸してあげられるってことです。たとえば家族や友だちに車を貸すとき、相手にバーチャルキーを送ってあげれば、彼らのスマートフォンから車を操作できるようになるんです。



この機能は個人にとっても便利ですが、レンタカーやカーシェアリングサービスにとってはキー管理が一気に楽になるはずです。実際ボルボでは、このアプリの正式リリースに先立ち、Sunfleetというスウェーデンのカーシェアリングサービスに対しこのサービスをトライアル提供することになっています。



ただ、この手のものでは利便性が上がるとセキュリティは下がる、というのがつねです。たとえば、誰かにスマートフォンを使われたら、車も全部コントロールされてしまいます。GPSでトラッキングすれば車本体が盗まれてもなんとかなるかもしれませんが、車の中に金目のものがある場合、そちらは守りきれません。

車をアプリからコントロールするというアイデア自体は前からあって、たとえばGMはOnStarというサービスで同じような機能を数年前から提供していますし、BMWのアプリではさらに離れた場所からでもエンジンがかけられて、寒い日には前もって車を暖めておくとかが可能です。でも、もうキーがなくてもアプリさえあればいいという考え方をフルに体現しているという意味では、ボルボが先陣を切ったと言ってよさそうです。

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