2016年1月29日金曜日

「パクツイ」―Twitterでの発言盗用がまた話題に

「パクツイ」は、Twitter上で他人が投稿(ツイート)した内容をそのまま自らの投稿であるかのように剽窃(ひょうせつ)する行為。最近また注目を浴びている。

■非難の的になるパクツイ

Twitterは1回の投稿が140字までと制限がある一方、引用(リツイート)によって発言が容易に拡散する仕組みになっている。

つまり短いが機知に富んだ言葉や、はっと人目を引くような写真、イラスト、動画を投稿することで、衆目を集めやすい。そのため、日本でかつて俳句や川柳、狂歌のできばえを競ったように、制限の中で面白い文章をひねったり、愉快な画像を作ったりすることに心を注ぐ人々がいる。

一方、あまりにできのよい投稿は、ついつい黙って我がものとして、人気を得るのに使いたいという欲望を引き起こす。こうした行為はパクツイと呼ばれ、工夫や努力にただ乗りし、権利を侵害するとして非難の的だ。

■利用規約ではスパムの判断基準になっているが…

Twitterの利用規約では、スパム(迷惑行為)として判断する基準の1つとして「他者のアカウント情報 (自己紹介、ツイート、リンクなど) を自分のものとして繰り返しツイートした場合」を挙げている。

ちなみにスパムの判断基準としてほかに「一方的な返信や@ツイートを多数送信した場合」とか「無作為または必要以上にフォロー、いいね、またはリツイートした場合」なども並んでいる。あいまいな表現で、あるいは誰でもスパムに該当しかねないように思える。

もちろん実際には、際立って迷惑な行為を取り締まっていると見られる。つまり判断基準として挙がっている例はいずれも程度の問題であり、すべてはTwitter側の裁量によると考えるべきだろう。

■IT用語辞典にも登場、対策サービスも色々

Twitter側の考えがどうあれ、使っている人の一部では、パクツイに対する関心や嫌悪は強い。何年も前からたびたび取沙汰になったため、インターネット企業ウェブリオの管理するIT用語辞典なども項目を割いているほどだ。

対策サービスも有志の手で無数に登場している。過去に話題になったのは「おいでよ パクツイの森」、「無断転載スレイヤー」などだろうか。

■ニュースサイトでもたびたび話題に

ニュースサイトでもパクツイはたびたび取り上げる。特にITやインターネットに関する情報を扱うところでは、知的財産権ともからんで関心が高い。

最近ではTwitter上の著名アカウントがパクツイを繰り返していたとして記事になっている。

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