2016年1月30日土曜日

2016年、Apple WatchやAndroid Wearはどう変わるか

 2015年は、ウェアラブル元年とも言われ、市場が一気に花開いた1年だった。2016年は、それが定着していくのかどうかを測る、重要な年になるだろう。簡単に言えば、そもそもウェアラブルデバイスを、今日の段階でつけ続けているだろうか、という話だ。

 裏を返せば、1人1人がデバイスを装着し続けるだけの「メリット」を感じ続けられるかどうかが問題、ということになる。例えば、ジョギングをやっている人、良い睡眠を続けたい人など、その動機はさまざまだ。単純に、計測が楽しくなった人もいるかもしれない。

 話はそれるが、普段バークレーで暮らしていて、東京に長期で帰ってくると、その歩行量、軽度以上の運動と認識される早歩きが、ものすごい量で溜まっていくことに驚かされる。主に地下鉄の乗り換えでポイントを稼いでいるようで、朝夕のラッシュ時などは周りの人につられて自分も自然と速く歩くようになる。

 東京がいかにスポーティーな街か、というデータがあると、オリンピックのキャンペーンにも良さそうだ。自動改札なんか、出走ゲートみたいだし。

●ファッション傾向も強まるが……

 ウェアラブルデバイスとファッションとの結び付きも、2015年に見えた流れだった。2016年はより大きな動きになることが予測される。

 「Apple Watch」は、Apple自らもファッショナブルなものとして売り込んでおり、高級ブランドHERMÈSとのコラボレーションも年末商戦においてApple Watchを「気になるもの」へと昇華させた。またMisfitもアクセサリー性を女性に訴えるスワロフスキーモデルなどのオプションを取り揃えている。

 Apple Watchに対抗すると豪語する時計業界も、TAG Heuerのスマートウォッチ「Connected」が登場したり、Misfitを買収したFossilからもウェアラブルウォッチが登場した。また本連載でもご紹介したVELDT SERENDIPITYという選択肢もある。Android Wear搭載の時計も、デザインに力を入れている。

 今後、よりさりげなくスマートウォッチを装着できるようになる傾向が高まっていくことが考えられ、"時計らしさ"をそこまで追究していないApple Watchが逆に目立つことになるだろう。

 ただ、時計らしさを打ち出しすぎると、時計らしく扱われるようになるわけで、これについては痛し痒しかもしれない。

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