2015年11月26日木曜日

Windows 10初の大型アップデートでつまづいたMicrosoft

●公開後に取り下げられた「November Update」の謎

 Windows 10で初めてとなる最新大型アップデート「November Update(1511)」について、公開を一時停止した後、あらためて公開するという混乱が生じた。時系列で状況を整理していこう。

 Windows 10初の大型アップデート「Threshold 2(TH2)」こと「November Update(1511)」は、11月12日(米国時間)にWindows UpdateおよびMedia Creation Tool(MCT)での提供が開始された。

 Windows Updateはユーザーにおなじみの方式だが、一方のMCTはWindows 7/8/8.1といった「Windows 10へのアップグレードが可能なOS」に提供される専用ツールだ。これを公式サイトからダウンロードして利用すれば、「DVDまたはUSBメモリで"最新の"Windows 10インストールメディアを作成」できる。

 MCT経由で最新のアップデートが適用されたWindows 10のインストールメディアが作成できれば、アップグレード時でもクリーンインストール時においても、Windows Updateを経由せずに最新のWindows環境を得られるというメリットがある。

 しかし前回もリポートしたように、原稿執筆時(日本時間で11月23日)のタイミングではWindows Update経由でNovember Update(1511)の導入が可能なのみで、MCTでは7月29日に提供された「Build 10240(TH1)」相当のインストールメディアしか作成できず、事実上MicrosoftがMCT経由での配布を停止したと考えられていた。

 米Microsoft自身はこの旨を同社のWebサイトやブログなどで掲示していないが、米ZDNetなどの海外メディアが同社に問い合わせたところ、公式声明としてMCT経由でのNovember Update(1511)の配布を取り下げ、Windows Updateを利用するように伝えたという。実際、筆者もMCT経由でNovember Update(1511)が適用できないことは確認している。

 ただし、米WinBetaが11月21日(現地時間)に掲載した記事によれば、Windows Update経由でも同様にNovember Update(1511)をダウンロードできない期間が存在していた。

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