2015年11月20日金曜日

SpaceX、米空軍から初受注へ


ロッキード・マーティンとボーイングが手を引き、SpaceXの単独入札に。

イーロン・マスク氏のSpaceXがついに、初めて米軍から契約を受注することになりそうです。彼らは去年、軍からの契約を受ける権利を求めて米空軍を提訴していて、今年5月にその権利が認められたところでした。そして今、これまで軍の衛星用ロケット市場を独占してきたユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)が、2018年の軍用衛星打ち上げの案件に入札しないことを表明したのです。つまりSpaceXにとっては、競合相手なしの単独での入札になるんです。

その契約は、米空軍の次世代GPS衛星の打ち上げのためのものです。ロッキード・マーティンとボーイングのジョイントベンチャーであるULAは、2006年以来軍用衛星市場を独占してきました。が、米国とロシアの間の緊張が高まっていることを受けて、ULAが使っているロシア製のRD-180エンジンの使用が制限されることになったんです。

Ars Technicaがこう伝えています。

ULAの最高経営責任者、Tory Bruno氏はワシントン・ポストに対し、同社が「条件に対応した提案を申請できなかった」と語った。米国議会が契約要件の中で、RD-180エンジンに対し制限をかけたためだ。

ULAの判断は、SpaceXが軍事衛星市場に食い込むべく2014年4月に起こした法廷での争いにひとつの終結をもたらすだろう。当時SpaceXのイーロン・マスクCEOは、米国政府が競合なしの不適切な打ち上げ契約を民間業者と結んでいると批難し、SpaceXのロケットなら同じことがはるかに低コストで可能だと主張した。マスク氏は「我々はただ、こうした打ち上げは競合で決められるべきと主張しているだけです」と記者会見で述べた。「我々が競合したうえで負けるのなら問題ありませんが、なぜ競合すらしないのでしょうか?」

ULAが身を引くとなれば、SpaceXが空軍から受注することになるのはほぼ確実です。これでSpaceXは軍用ロケット市場に正式に参入できるだけではなく、軍需契約による大きな利益にあずかれそうです。しかも2018年の打ち上げは、空軍が全部で9回予定している打ち上げのうちの1回目であり、SpaceXにとってチャンスはまだまだ続きます。


source: Ars Technica

Kaila Hale-Stern-Gizmodo US[原文
(miho)

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