2015年10月31日土曜日

ロボットが、花のような存在になる日


2015年もそろそろあとわずか。「今年のブームってなんだったっけ……」、なんて思わず"まとめ"に入りたくなる季節になりましたが、実は今、れっきとしたブームのまっただ中なんです。

それは、「第3次ロボットブーム」!(第3次スーパーロボット大戦、じゃないですよ)

1985年のつくば科学万博(懐かしい…!)を契機とした産業ロボットの普及を「第1次」、2000年前後のAIBOやASIMOの発表を「第2次」と位置付けると、まさに今、第3次ロボットブームなのだとか。2001年にフラワー・ロボティクスを創業し、ロボットベンチャーの先駆けとして歩んできた松井龍哉氏は、IBMの広報デジタルメディア「無限大(mugendai)」で、「ブームの背景には、かならず象徴的な出来事がある」と指摘します。

第3次ロボットブームの"引き金"、いったい何だと思いますか?

ロボットが生み出す、新しい価値観とマーケット


松井氏は、スマートフォンの爆発的な普及と、ネットワークの高速化・クラウド化が、3回目のロボットブームの背景にあると見ています。「ここ20年でさまざまな技術がコモディティ化し、ロボットを構成するパーツも安価になっています。以前よりもロボットを作りやすい環境が整いつつあります」松井氏はそう語ります。

3Dプリンターの普及で、プレゼンテーション向けの立体モデルが作りやすくなっていることも、ロボットベンチャー企業にとっては好材料なのだとか。

今後も急速な発展が見込まれるロボット産業。しかし松井氏は「無限大(mugendai)」において、「私自身はロボット製品そのものを作ることよりも、そのロボットによって生まれる新しい価値観、新しいマーケットをつくることが重要」だと語ります。そしてそれが、第3次ロボットブームの重要な点、とも。

松井氏が率いるフラワー・ロボティクスが、2016年に満を持して発売を予定している一般向けロボット「Patin(パタン)」には、その想いが強く反映されています。

照明器具にもプランターにもなる"スケート"



フランス語でスケート(靴)を意味する「Patin」は、「靴くらいの存在感なら、家の中で動いても邪魔にならず、快適にその役割を果たしてくれるのではないか」という考えから生まれたそうです。

「Patin」がユニークなのは、"◯◯専用ロボット"ではないところ。「Patin」は本体(プラットフォーム)であり、そこにサービスユニット(既存の家電)をつなげることで、なんでもロボットになってしまうのです。

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