2015年9月25日金曜日

<シャープ>数百億円の営業赤字へ 9月中間決算

 経営再建中のシャープの2015年9月中間連結決算の営業損益が赤字に陥る見込みになったことが25日分かった。5月時点で100億円の黒字を予想していたが、最新の推計では、数百億円の赤字となる見通し。中国経済の減速が響き、主力の液晶事業でスマートフォン向けパネルの販売が低迷した。16年3月期の通期では800億円の営業黒字を見込んでいたが、達成は難しくなってきた。

 液晶事業は5月時点では80億円の黒字を予想していたが、数百億円の営業赤字になる見通し。スマホ向け液晶パネルが想定ほど売れず、過去のパネルの在庫もたまり、収益力が悪化した。

 シャープは経営立て直しに向け、業績変動の大きい液晶事業を社外分社化し、他社から過半の出資を受け入れることを検討。電子機器受託製造の世界大手、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業や、官民ファンドの産業革新機構と、事業売却も含めて交渉を進めている。新経営再建計画を5月に策定した際には、売上高の約3分の1を占める液晶事業を自力で再生して成長の柱とする方針だったが、その後の業績悪化を受けて方針を切り替えた。【宇都宮裕一

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