2015年9月28日月曜日

Apple、今後6年間で配当金倍増の可能性

 Appleのキャッシュフロー状況を分析し、配当金増額の可能性を探ってみよう、バラ色の未来が見えてくる。

 Apple <NASDAQ:AAPL> の配当率1.8%という数字に、投資家たちはさほどときめかないかもしれない。だが知識を持つ投資家なら、配当率だけが投資先企業の全貌を示すものではないことを知っている。実際、配当率と同じくらい重要なのが、その企業が投資に値するクオリティを備えているか、将来配当金の増額が見込めるかどうかだ。Apple株はそのクオリティを持っている。

 これまでの最高株価から17%ほどダウンし、同社の持つ基本経済力にそぐわぬ安値で取引されているApple株。その本質的な価値を考えれば、115ドルという株価は非常に魅力的だ。しかし、同社の配当金の将来性はどうだろう?投資家に安定した収入をもたらすほどの、成長の可能性を秘めているだろうか?

■Apple配当金の弱点は?

 Appleの配当金について分析してみても、配当率を除けば投資家から本気で不満の声が出るような弱点は見当たらない。これまで配当に関しては強みを見せていないことは確かだが。ハイテク界に君臨しながらも、同社は2012年まで配当支払いを中断していた。手持ちのキャッシュと証券の合計額が1000億ドルに達してようやく、配当を出す決断をしたのだ。

 だがAppleの潤沢なキャッシュフローを考えれば、期待外れの配当利回りの低さや、これまで配当を出してこなかったことも、投資家たちは簡単に許してしまうだろう。Appleならきっと大儲けさせてくれるはずだ。同社のキャッシュ保有状況とキャッシュフローについて詳しく見てみよう。

・Appleのバランスシートに見るキャッシュと債権の総額は2028億ドル。
・営業利益から設備投資分を差し引いたフリー・キャッシュフローは、直近12か月間の累計で694億ドル。
・フリー・キャッシュフロー694億ドルのうち、114億ドルが配当金に回された。
・配当総額を当期利益で割って算出する配当性向は22%とコンサバな数値で、将来さらなる増額の余地が十分にあることを示している。
・Appleのフリー・キャッシュフローは9年連続で増加を続けている。

 見事なキャッシュフロー・データだ。もしAppleの首脳陣がキャッシュフローを毎年増額させようという意欲を見せてくれなければ、収入を着実に増やしていきたい投資家たちにとってこれらのデータは意味をなさないが、幸いなことに将来にわたる順調な増額はほぼ確実だ。

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