2015年7月28日火曜日

<h1 itemprop="name">「4Gから5Gへの鍵を握るのはTD-LTE」――WCP北原氏が語る ソフトバンクの5G戦略

 7月14日から17日まで上海で「Mobile World Congress Shanghai 2015」が開催された。それに関連してHuaweiが開催した「TDD+ Announcement」と題するイベントにはソフトバンクから関係者が登壇。同社の4Gそして5Gに向けての戦略を説明した。

 「TDD+ Announcement」に登壇したのはソフトバンクの傘下、Wireless City Planningの技術本部技術統括部長、北原秀文氏。ソフトバンクの最新ネットワークの状況と、その先の「5G」を見据えた同社の戦略を説明した。

●エリア拡大からキャパシティ増強へ

 ソフトバンクグループは2015年4月1日に各社が合併し、新たにソフトバンクとWireless City Planningの2社体制としてスタート。ウィルコムやイー・アクセスなどが所有していた周波数帯を併せ持ったことで4G/LTEでは210MHzという、日本国内の通信事業者の中で最大の帯域幅を持っている。基地局数も今では27万局まで増強している。このうちFDD-LTEの基地局数は7万、TD-LTE(AXGP)の基地局数は5万と、LTEの基地局だけでも全体の約半分となっている。

 基地局数の増加で接続率も改善されており、TD-LTEの加入者数だけでも現在1000万契約に上る。またTD-LTE回線をバックボーンに利用する無線ブロードバンドサービス「Softbank Air」の加入者も急激に増えている。このSoftbank Airは自宅でPCなどからも利用できることから、1ユーザーあたりのデータ利用量はスマートフォンなどのモバイル利用の20倍にも達しているという。

 このように、LTEの普及はデータトラフィックの急増をもたらしている。そこで同社はサービスエリアを拡大していくという従来の方針を改め、今後は通信容量、すなわちキャパシティ増強へとネットワーク拡大戦略を変更していくとのこと。

●FDD-LTEとTD-LTEで異なる役割

 キャパシティ増強のために、FDD-LTEとTD-LTEでは役割を分担させる。FDD-LTEはエリア拡大と音声サービスを重視したものとし、日本全国にネットワーク網を今後も拡充していく。一方、データトラフィックのキャパシティ拡大にはTD-LTEを活用し、2.5GHz帯と3.5GHz帯の合計70MHzの帯域を、その用途(キャパシティ拡大)に特化して使っていくとのこと。

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