2014年9月13日土曜日

データドリブンで「ネットのテレビ化」と向き合う~Gunosy創業陣に聞く、開発スタイルの進化とこれから


(写真左から)Gunosy共同創業者の吉田宏司氏と関喜史氏、代表取締役最高経営責任者の福島良典

Gunosy(グノシー)が今、話題を振りまいている。

2011年10月、ソーシャルメディアへの投稿内容や日々のつぶやきからパーソナライズされた情報を自動で配信するWebサービスとして登場したGunosyは、その後のiOS/Androidアプリのリリースに始まり、機能とUIを全面刷新したメジャーアップデート、大型資金調達やTVCMの開始を経て、2014年8月末には総ダウンロード500万突破を発表。

わずか2年半で国産ニュースアプリとして押しも押されぬ存在となり、経営面での動向がYahoo!トピックスに取り上げられるまでになった。

だが、急激な成長と変化の渦中で、変わっていないことが一つある。「自分たちが欲しいサービスを作る」とGonosyを生み出した福島良典氏、関喜史氏、吉田宏司氏の創業メンバー3人が、今なおサービス開発の陣頭指揮を執っていることだ。

リリース時、まだ東大の大学院生としてデータマイニングを研究していた彼らは、いかにして日本有数のニュースキュレーションアプリを育ててきたのか。

改めて3人に、Gunosy開発のこれまでとこれからを聞いた。
「価値のテスト」に重きを置くスタイルに
まず、500万DLを超えた現在のユーザー動向を尋ねると、男女比が57%:43%とのこと。年齢も若年層から上は60代まで広がっており、文字通り老若男女がGunosyを利用している。

>> Gunosyのユーザーリサーチデータはこちら(PDF)

2014年9月2日にGunosyが発表したユーザーリサーチデータの一部

ユーザーの地域分布は出ていないが、地方でも積極的にTVCMを打ってきたことから、全国に広がっていると推察される。

その過程で、開発スタンスとして最も変わったのは、「Gunosyが『僕らの欲しかったもの』から『幅広いユーザーに情報を届けるもの』になった点だ」と代表の福島氏は言う。現在プロダクトの全体統括を行っている福島氏はもちろん、開発チームの2トップである関氏と吉田氏の役割も大きく変化した。

以前は関氏が主に独自キュレーションエンジンのアルゴリズム設計を、吉田氏がアプリ開発を中心に行っていたが、開発チームが約20人に増えた今、2人はユーザーの行動分析とキュレーションロジックの改善に注力。Gunosyが最重要視しているKPIである

【1】 ユーザー満足の指標として見続けているDAU(デイリーアクティブユーザー)数
【2】 長く使い続けてもらうための指標として追っているN日後継続率

を向上させるため、分析・テストを2人が行い、実装はアプリ開発チームに任せるという分業体制を敷いている。

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