2014年7月25日金曜日

今のVAIOは「15年前、事業を開始した当時の雰囲気」 - マーケティング/企画担当・花里隆志執行役員に訊く

VAIO株式会社が2014年7月1日にスタートし、約1カ月を経過しようとしている。従来1,100人規模で運営してきたソニーのVAIO事業は、新会社となり、240人体制へと縮小。だが、モノづくりに対する意識は、約15年前のVAIO事業開始当初を彷彿とさせるこだわりがみられる。

8月からは、ソニーブランドがはずれた「VAIO Pro 11/13」および「VAIO Fit 15E」の販売が開始され、いよいよ事業が本格的にスタートすることになる。VAIO マーケティング・セールス/商品企画担当の花里隆志執行役員に、VAIOの販売戦略およびマーケティング戦略について聞いた。

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――VAIO株式会社の設立以降、この1カ月間は、社内ではどんな取り組みをしていたのですか。

大きく2つの取り組みに集約されます。ひとつは、将来のプロダクトの方向性を決めるといった中長期的な視点での取り組み、もうひとつはソニーストアの受注状況の把握と、安曇野での生産体制の構築といった直近の業務における取り組み。これを並行的に進めています。

VAIOがBtoBを中心に展開していくなかで、そこでVAIOらしさをどう発揮するのか、どんなブランドにしていくか、そして、すでに将来の海外展開を視野に入れた検討もいまから少しずつ始めています。

仕事の量は変わりませんが、仕事の幅は大きく変化していますね。社員全員が複数の仕事をこなして、なんでもやろうとしている。本当に社内が生き生きしていますよ。私は、約15年前にVAIO事業がスタートした時から、この事業に関わっていますが、まるで当時のような雰囲気です。この1カ月は、あっという間に過ぎましたよ(笑)。

――240人という社員の規模は、経営層からみるとどんな感覚ですか。

コミュニケーションが非常に取りやすい、というのが大きなメリットですね。ただ、とにかく走りはじめたばかりの組織ですから、ルールが定まっていないところも多い(笑)。誰がどこまでの裁量を持っているのか、明確でないまま走り出している部分もありますからね。

ある時期が来ましたら、これはしっかり定義しなくてはなりませんが、まずはこの体制で走り出すことの方が大切だと思っています。

――最初の1年はどんなことを目指しますか。

足下のビジネスとしては、販売体制の構築に力を注いでいます。実際にVAIOブランドのPCが出荷開始となるのは8月上旬からとなりますが、それに向けての販売体制構築が直近の課題です。

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