2014年7月23日水曜日

アップル、モジュール式スマートウォッチ iTimeの特許を取得。バンド交換で機能追加

アップルが腕時計型の電子デバイス、いわゆるスマートウォッチの関連特許を(また)取得したことが分かりました。図面に示された名称は『iTime』。

問題の米国特許は、2014年7月22日付けの Wrist-worn electronic device and methods therefor (8,787,006)。「手首に着ける電子機器およびその方法」といったような、特許らしく淡々とした名称です。

主な内容は、タッチ画面やプロセッサを積んだ本体部分に電子的な接点を持たせ、バンド側にアンテナやバッテリー、GPS、各種センサや触覚インターフェースなどを内蔵して、さまざまな機能を追加・拡張できるスマートウォッチの手法。

また腕時計型機器とアクセサリ、スマートフォン(iPhone) やPCなどを有線や無線で自動接続し連携させるためのさまざまな手法についても説明しています。

さて、特許の図面はあくまで説明を助けるために存在するもので、機能と無関係な外観についてはあまり注目しても仕方がありません。また『iTime』についても、これが製品の名前になると決まったわけではありません。しかしそれにしても、『iTime』(仮)はどこかで見かけたような形状です。

(第6世代 iPod nano とサードパーティー製リストバンド)

それもそのはず、こちらの特許が出願されたのは2011年。正方形の第6世代 iPod nano (2010年発売) と近い時期で、当時は腕時計化するバンドなども競って発売されました。特許のアブストラクトでも、腕に着けるデバイスの例としてiPod nanoを挙げています。逆に「スマートウォッチ」の語は使われていません。

アップルが数年にわたっていわゆるスマートウォッチを研究開発していることは、企業買収や人材獲得、部品サプライ筋などの情報からほぼ確実と考えられています。特に今年は製品の発売が近づいたらしいとの「関係者証言」が相次ぎ、最新のうわさではおそらく今年の秋から冬に発表~発売ではないか、と囁かれているのはご存じのとおり。

今回見つかった『iTime特許』で述べられる活用例は、スマートフォンやPCからの通知表示や応答、リモコン操作、他の機器と近づいた / 離れたことを認識して忘れ物警告や自動リンクなど。

現在のスマートウォッチや、あるいは2010年以前から細々と続いてきた「Bluetooth腕時計」「腕コンピュータ」と大きく違うわけではありませんが、バンドを交換して機能を追加拡張する手法や、腕や手首の動きをジェスチャとして認識する手法は、製品版の iWatch (仮) でも導入されるかもしれません。

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