2014年7月22日火曜日

モバイルの未来は「バッテリー」にかかっている

イノベーションは忘れよ。結局バッテリー問題を解決しないかぎり、何もできないのだ。

私は未来に生きている。私の体、ポケットや家は様々なスマートガジェットに彩られている。今や生活に関わるほぼすべてのことを言葉、ジェスチャーやタップで操ることができるのだ。クールで刺激的な体験だ。少なくとも、電源ケーブルという制限さえなければ、そう言えるはずだ。

バッテリー問題は、未来の生活を垣間見る、その楽しさを奪ってしまう。スマートフォンやウェアラブル端末を充電し忘れたり、予備バッテリーとケーブルを家に置き忘れたりしてしまうだけで、私は大昔の「繋がっていない」時代へ引き戻されてしまうからだ。

なんとも厄介なことだ。イノベーションのスピードが上がっていく一方で、バッテリー技術は後れを取っている。各企業はこのギャップを埋めようと懸命に働いているが、いつまでも応急処置的手法で凌げる訳ではない。そうこうしているうちに、進化を続けるデバイス、アプリ、アクセサリには今以上の携帯性が求められるだろう。バッテリー問題は今のところ一時のイライラで済んでいるが、近い将来には致命的問題になってもおかしくないというわけだ。

バッテリーに依存する時代が来るとすれば、問題は山積みだ。

タイムスリップ

家を出ると私のスマートフォンはスマートホームに照明を切るよう命令する。スマートウォッチはメッセージの受信を振動で伝える。重要なメッセージではないので、私は歩き続ける。体が軽い。フィットネスバンドのおかげでよい睡眠をとれているからだ。でも、急ぐ必要はない。スマートフォンによれば、バスは7分遅れている。時間ができたので、Bluetoothイヤホンをタップして友人からの電話に出る。

私はあらゆる物と驚くほどに繋がっている。そして、私の行動の中心にあるのがスマートフォンだ。

Revolv社のスマートホーム・ハブとモバイルアプリ

やがてバッテリーが尽きると、私は1989年へと放り込まれるのだ。道端の地図を見て、通行人に道を尋ね、数少ない公衆電話を探して電話をかける。喫茶店に入る。この店ではPayPal決済ができるが、今はアプリが使えない。そしてコーヒー1杯のために小銭を探して鞄の中をまさぐるはめになる。やっと家に着いても、スマートホームにそれが分かるはずもない。私は暗闇の中を手探りで進み、すねをぶつけながら、照明のスイッチを探すのだ。

私はこういったことをしょっちゅう経験している。

0 comments:

コメントを投稿