2014年6月25日水曜日

弱い部分のある人が、大人になるのを見ていたい。アニメ「アオハライド」原作者・咲坂伊緒に聞く2

2014年7月放送のテレビアニメ「アオハライド」の制作陣インタビュー、原作者・咲坂伊緒の後編です。(前編はこちら

描こうと思っていたキャラの性格が変化する
クラスメイト3人:小湊亜耶、村尾修子、槙田悠里

───キャラのお話になったところで、先生の中でずばり好きなキャラは?
咲坂 ほんとにみんな平等に愛していますよ。あえて言うなら、今ちょっと自分の中でアツイのは、小湊亜耶ですね。
───双葉のクラスメイトであり、洸の友達になる小湊ですね。ではそれぞれのキャラの思い入れを聞かせてください。
咲坂 小湊は少し暑苦しいけど、嘘じゃないというか。そういう自分に酔っているわけじゃないアツさがある子なので、大人になってみると小湊君いいなって思います。バカみたいなことやっているけど、一番大人なんじゃないかな。そういうところが好きです。
───一匹狼キャラだった双葉のクラスメイト、村尾修子はどうでしょう?
咲坂 修子は最初もうちょっとお笑い要員のつもりで描いていたんですけど、そんなには笑わせられなくてすみませんって感じです。たんたんとした感じで状況に流されないで、みんながわーっと騒いでいてもしれっとしているみたいなシュールさがほしいと思っていたんですけど。最近彼女もアツくなり始めているので、あの頃の修子はいないなって(笑)。
───先生の中でも設定が変わっていくんですね。
咲坂 そうですね。修子にとっては変わっていくことがベストだったわけです。最初は誰にもなじまずに「私は私!」っていう流されないキャラだったのが、双葉と仲良くなって意外とアツく洸をとめてみたり、自分を責めてみたり。こういうキャラになっていけたっていうのは、彼女にとって良かったんだと思っています。彼女もたぶん、いつかは変わらなきゃいけなかったんだけど、その変化のタイミングはここで良かったと思っています。こんな感じで最初から考えている部分と考えていない部分の両方があるんですけど、考えている部分でも変わっちゃうことがありますね。
───槙田悠里はどうでしょう?
咲坂 意外に自分がある子です。最初から自分があって、自分は何が好きで、どうしたいかっていうのが分かっている子って、多分憧れではあるんですよね。だから、双葉の憧れでもあったと思うんですよ。自分を偽らないで、女子にいろいろ言われても「でも私こうしていたんだもん」って言えるのって結構強いなと思います。

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