2014年4月21日月曜日

経験の共有、そして時短へ――クラウド活用で“日報”も“働き方”も進化する

●本業に専念! クラウドで時短特集

 日々の業務がクラウドサービスに置き換えられています。しかし、「なぜをそれを使うのか」「導入すると何が変わるのか」があやふやでは、導入しても「使うのは面倒」となりかねません。

 コスト削減、業務効率化の文脈で語られることが多いクラウドサービスですが、本当のゴールは「雑務から解放されることで、本業に専念できること」なのです。

 「日報」というシステム。営業職とは切っても切れない業務ですが、「面倒くさいが、上司から要求されるので仕方なくやるもの」と思っている社員も多いのでは? フォーマットが決まった報告書を書くために残業したり、取引先から直帰したいのに帰社しなきゃいけなかったり。

 日報のクラウド化は、「移動中にスマホで書いて、そのまま提出できる」といった、スキマ時間の有効活用という文脈で語られますが、果たして効果はそれだけでしょうか。今回は、日報をクラウド化する意味を考えてみます。

●無意味だった従来の日報

 筆者が営業職だったころに提出が求められた日報は、いつ、どこに行って、どの担当者とどの商品について話したかを書く、一日の行動報告書でした。おまけに交通費などの経費を書く欄もあり、日報を提出しないと経費清算ができません。おそらく、日報を毎日提出させるための苦肉の策だったのでしょう。

 書くことがいろいろとあるにも関わらず、当時の日報には小さなスペースしかなく、訪問した得意先名と担当者名、商品名ぐらいしか書けませんでした。これでは日報とは言えず、営業担当者がちゃんと仕事をしているかどうかを確かめるだけのものです。

 これでは報告書を提出された上司も、たいしたことは分かりません。せいぜい月単位で訪問件数や滞在時間、宣伝商品数などを集計し、訪問件数が少ないとか、滞在時間が短いなどを指摘するぐらいでしょう。

 このような日報に、果たして意味があったのでしょうか。

●「共有」こそが日報のキモ

 営業職は、得意先と常に接している企業の生命線ともいえる職種です。成功例や業界動向、競合する商品の情報など、有益な情報を真っ先に入手できる部署であり、その情報は営業部署内だけでなく、営業に関連するすべての部署で共有すべき重要な情報だと言えるでしょう。

 さらに、日報を通じて同僚たちが、どこの得意先とどんな話をしたのか、どう攻略しているのかが分かれば、チーム全体の参考にもなります。

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