2013年12月27日金曜日

スマホ通話料が半額に! 話題の「楽天でんわ」は「楽天スマホ」への布石か?

スマホのLTEプラン通話料は、NTTドコモもKDDI(au)もソフトバンクモバイルも基本的に30秒21円と、かなり割高。そんななか、12月5日に楽天の子会社フュージョン・コミュニケーションズが、通話料を半額(30秒10・5円)にできるスマホ向け通話サービス「楽天でんわ」を開始した。

自分の電話番号がそのまま使え、初期費用も月額基本料金も不要。050plusなどのIP電話サービスとは違い、通話品質も高い。ってことで、開始3日間で専用アプリのダウンロード数が10万件突破という人気ぶりだが、果たしてその実力は?

結論からいうと、現状では使い勝手が悪い! 昨年春に発売されたLTE対応のスマホで試してみたところ、アプリのアイコンをタッチしてから実際に使えるようになるまで、真っ暗な画面のまま30秒ほど待たされてしまうのだ。

もちろん、端末のスペックで動作速度は変わるが、13年発売の端末でも10~20秒は待たされるという声が続出。いずれにしても、電話をかけたいときにすぐ使えないなんてビミョーすぎる……。

でも、なぜ、そんな不完全な状態でサービスを開始したのか?

IT業界紙『東京IT新聞』の西村健太郎編集長はこう見る。

「今の動作の重さでは、誰も使ってくれなくなってしまいますし、徐々に使いやすく改良していくはず。しばらくの辛抱でしょう。もっとも、とりあえず出してみて、少しずつ改善していくという手法はベンチャー企業などがよく使うもので、東証1部上場の大企業(楽天)がこんなことをやるのはどうかと思いますが(苦笑)」

では、もしユーザーのストレスが解消されれば、LINEがケータイメールに取って代わったように、楽天でんわが通話のスタンダードになる?

「いえ、もっと劇的に料金を安くしなければ、"誰もが使うサービス"にはならないでしょう。ですが、大手3キャリアのLTE通話料金が高すぎるのは間違いないし、何より楽天は楽天市場、楽天カード、楽天証券など、大量の"顧客"を抱えている。そこに売れるのは大きいですね」(西村氏)


楽天もそれを見越している?

「もちろん。楽天は勝算がないことはやりませんから。また、楽天でんわの利用者が一定数まで増えれば、大手3キャリアも焦りだすと思いますので、現状の通話料金体系に一石を投じる役割は果たすかもしれません」(西村氏)

そして、楽天がその先に見据えるのが、なんと"楽天スマホ"だ。

西村氏が続ける。

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