2013年11月26日火曜日

あらゆるものと結合されていくフェイスブック

私たちは利便性の対価をお金では無く個人情報で支払っているのだ。

もしフェイスブックを避けて通る事が不可能に思えたとしたら、あなたの感覚は間違っていない。

フェイスブックはあなたを取り巻くテクノロジーをことごとくパーソナライズ(個人化)しようとしている。その試みの一環として、同社は新たにリビングルームにも進出することを発表した。PlayStation 4にフェイスブックのログイン・アカウントを結合するため、ソニーとチームを組んだのである。同社によると、フェイスブック・アカウントとPlayStation Networkを連携させることによって自分の個人情報を取り込んだり、ゲーム内でキャプチャーした画像や動画をリアルタイムでシェアしたりすることが簡単に行えるようになる。

もちろん他のアプリケーションと同様、フェイスブック・アカウントでのログインは必須ではない。しかしこれはフェイスブックが私たちのあらゆるデバイスと結合を強めようとしている良い証拠といえるだろう。

ゲームも匿名性を失いつつある

PlayStation 4はフェイスブックにとって、ゲーム業界への最初の足がかりというわけではない。今年の夏には有名なゲームエンジンのUnityと提携し、クロス・プラットフォームのソフトウェア開発キットの提供を開始しているのだ。このキットにより、様々なデバイスで動作するゲームにフェイスブックのソーシャル機能を簡単に結合することができる。

PS4との結合と同様、Unityのユーザーはゲーム内でフェイスブックの友達を誘ったり、功績をシェアすることができる。

フェイスブックとの結合は、ゲーム体験そのものを根本から変えてしまうかもしれない。これまで多くのゲーマーは個人情報には繋がらない「ゲームタグ」(ゲーム内でのニックネーム)を使ってきた。しかしフェイスブック・アカウントを使ってPlayStation Networkにログインすると、実名やプロフィール写真が表示されるようになる。これまでゲームの世界には存在していなかった社会的責任というものが追加されることになるわけだ。

従来のゲーム・ネットワークの多くは、YouTubeのように匿名を前提としたいわば箱庭的な遊び場だった。今月グーグルがGoogle+をYouTubeに結合したときには、匿名を好むユーザーたちから猛烈な批判と反発が沸き起こったものだ。Facebookの友達からの招待は承認できつつ、後はPlayStation Networkでログインしてこれまで通りの匿名性を保つ事ができるなら、こういったユーザーの不満の高まりを回避することも可能かもしれない。

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