2013年10月30日水曜日

営業利益50%増のauに、ショップやユーザーから不満の声

au(KDDI)が絶好調だ。10月28日に発表された2013年度4~9月期の決算では、売上高が前年同期比18.0%増の2兆537億円。さらに営業利益は同50%増の3476億円となっている。

NTTドコモ、ソフトバンクモバイルと繰り広げている熾烈なMNP獲得競争でも、現在、24ヶ月連続で純増数1位をキープ。先月、新型の「s/c」が発売され、旧モデルとなったiPhone5は、auでは一括0円&キャッシュバックつきで多くのショップで発売されていた。発売から1年余りのまだまだ人気機種が、auにMNPすれば解約料を払ってもお釣りがくるとなれば、auユーザーが増えるのも当然といえるだろう。

だが、この好調の裏でシワ寄せを受けている人たちもいる。auのキャリアショップ運営会社首脳のT氏が明かす。

「スマホの普及によって、取り扱い方法をレクチャーするなど、お客さま対応の時間が長くなりました。しかし、auはその分のコストを何かで補てんしてくれるということはありません。それどころか、私たちが手にする利益、スマホやケータイの卸値と販売価格の差も削るのです。そして、『利益を得たいんだったら、利益率の高いマイクロSDカードやスマホのカバーを売ったり、有料コンテンツの加入でマージンを確保すればいいじゃないか』と言うのです。つまり、『看板は貸すから自分の食いぶちは自分で稼げ』という態度に出てきたのです」

具体的には?

「マイクロSDカードについては、32GB、市価4000~6000円くらいのものをauが5000円で卸し、『1万円で売れ』と言ってきます。自分たちでは販売努力もせず、ショップをタダ働きさせた上で利益を取ろうというズルさです。うちの店はそうしたやり方に反発しましたが、『オプション(SDカードやコンテンツ)販売も販売店の評価基準にする』という"脅し"もあってやむなく……です。この評価基準が下がると、修理受付時に代替機として貸し出す機種の数や種類も制限されるなど、円滑なお客さまサービスができなくなるため、ショップとしては脅しをのまざるを得ないのです。また株主に向けて利益をアピールするため、液晶保護シールなどを代理店が自腹購入してお客さまへのノベルティとしなさいという、信じられない指導もあります。


また、ガラケーを購入希望のお客さまにも『スマホでパケット定額をつけたら毎月割が使えます、というセールストークでスマホを買わせろ』といったお達しもきています。

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