2013年9月25日水曜日

実は「iPad(9.7インチ)」並みに売れている「Surface」、タブレット端末の新しい市場を開拓

 国内タブレット端末市場が新しいフェーズに入った。2010年のアップル「iPad」の発売とともに開花した市場は、2012年のASUS製「Nexus 7」と「iPad mini」の発売でさらに拡大し、現在右肩上がりで推移している。この市場に、今年3月15日、日本マイクロソフトが「Surface RT」を投入した。

 タブレット端末市場の新しいキーアイテム「Surface」。「Surface」の発売によって、タブレット端末市場は何らかの影響を受けていることは間違いないが、その度合いが見えてこない。というのも、マイクロソフトは世界戦略として「Surface」の売上げを公開しておらず、さらに家電量販店の実売データを集計したBCNランキングでも、POSデータに「Surface」を反映していないので、そのシェアを見ることができない。

 そこで、家電量販店でタブレット端末市場の動き、特に「Surface」の売れ行きを聞いた。また、その結果をもとに、「Surface」が市場にもたらした影響を探った。

 話を聞いたのは、「Surface」取扱店でカメラ系量販店の代表でもあるビックカメラの旗艦店舗・有楽町店のタブレット端末コーナー担当の梅内康弘主任だ。

●外に持ち出せる7インチモデルが7割を占める

 現在、タブレット端末市場は、9.7インチの「iPad Retinaディスプレイモデル(第4世代iPad)」を中心にした10インチモデルと、Nexus 7、iPad miniや各社のAndroid端末を含む7インチモデルの二極化が進んでいる。梅内主任は、「外に持ち出したい人が多く、7インチモデルの販売台数が全体の7割を占めている」と、おおよその勢力図を話してくれた。

 7インチモデルを購入する人は、スマートフォンの延長という感覚で使っているようだ。「スマートフォンよりも大きな画面でブラウジングしたり、動画を見たりしたい、というニーズが多い。また、『ノートPCは持ち歩くには大きくて重い』と、PCのサブ機として買い増すお客様がほとんど」と梅内主任は説明する。

 一方、10インチモデルは、自宅など室内で使うニーズがほとんどだ。「ソファでテレビを見ながらちょっとインターネット検索をするなど、PCに比べて軽く、起動が速く、手軽に使える」という。

●タブレット端末のビジネスユースを切り拓いた「Surface」

 iPadを中心にした10インチのタブレット端末も7インチのAndroid端末も、プライベートで使う人が多い。

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