2013年8月28日水曜日

iPhone5のLTEは速くない?

スマホの高速通信規格「LTE」。だが、その速さを実感できていない人も多いのではないだろうか。

たとえば、NTTドコモのLTEサービス「Xi(クロッシィ)」は、受信最大112.5Mbpsのハイスピード。ソフトバンクモバイルが同75Mbps、KDDI(au)が同100Mbpsと、いずれのキャリアのLTEも3G回線の同14Mbpsを大きく上回る数字となっている。

だが、実際に使ってみると、3Gとの差を体感できない。理由は、利用者の数は増え続けているのに、そのスピードに基地局の増設が追いついていないからだ。

※詳しくは「高速通信規格「LTE」は、なぜ"それほど速くない"のか?」(http://wpb.shueisha.co.jp/2013/08/20/21299/)

ジャーナリストの石川温さんによると、「まず、通信速度が劇的に改善されることはこの先もないと思います」とのこと。

「ドコモでは今年10月から、東名阪エリアで受信時最大150Mbpsのサービスを展開予定です。ソフトバンクやauも追随して徐々に最大速度を上げていくはず。人の密集しない地方では十分な速度アップが実感できるでしょうし、都市部でも多少は速くなったなと感じられるかもしれません。ただし、都市部のユーザーが"劇的向上"とまで体感できるかというと、それは難しいでしょう。基地局などの設備増強と同時にLTEユーザーも急激に増加し続けているので、理論値の最大速度の上昇が、LTEユーザーの増加で相殺されてしまっているようなものなのです」(石川氏)


また、LTEの速さやつながりやすさに関しては、キャリアごとの差異もあるとか。

「今年の4月と5月にauのLTE通信障害が大きく報じられましたが、LTEサービス開始からまだ1年もたっていない状況を考えると致し方ないことでしょう。こういった技術は単に電波を飛ばせばいいというものではなく、実際に各エリアで電波の飛び方を調査しつつ、うまくつながるように調整していく必要があります。

要するに、auはNTTドコモに比べてまだ経験不足のため、通信が不安定になりやすいんです。もちろん、今後は改善していくと思いますが」(石川氏)

ソフトバンクとauといえば、iPhoneが主力だが……。

「auのiPhone5に関しては、AndroidスマホよりLTE対応エリアのカバー率が少なく、つながりにくいんです。これはアップルが1.7GHzと2.1GHzという世界的に利用されている周波数帯にしか対応させておらず、auがそれらをメインの周波数帯としていなかったために、auのiPhone5をLTEで使う際はAndroidスマホより限定されたエリアになってしまっているんです。

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